バンダイナムコの『鉄拳』シリーズ元プロデューサーである原田勝弘氏は、SNKに加入し、「VS Studio」という新しいゲーム開発スタジオを設立したことを明らかにした。同氏は、「VS Studio」という名称には複数の意味が込められており、志を同じくする開発者たちと共に様々な挑戦に取り組むスタジオになると述べた。
原田氏のバンダイナムコでの経歴は1994年に遡り、当時は『鉄拳』シリーズ最初の2作で声優を務めていた。原田氏が初めてディレクターを務めたのは、1997年の『鉄拳3』と『鉄拳タッグトーナメント』である。『鉄拳』への関与に加え、原田氏はバンダイナムコの様々なプロジェクトでプロデューサー、スーパーバイザー、ディレクターを務めた。原田氏はもはや『鉄拳』シリーズの指揮を執っていないが、『鉄拳8』では5月末に国光がプレイアブルキャラクターとして復帰する予定だ。
原田氏、VSスタジオSNKのCEO就任を明かす
31年以上にわたりバンダイナムコに在籍した後、突如として同社を去ったベテランゲームプロデューサーの原田氏は、ゲーム開発から引退するつもりはないことを明らかにした。短い動画の中で、原田氏は、東京・品川に拠点を置く新設スタジオ「VS Studio SNK」のCEOに就任したことを明かした。原田氏によると、VS Studioという名称には様々な意味や頭字語があり、ゲーマーや開発者が思い浮かべる一般的なものとしては「Versus」や「Visual Studio」などが挙げられるという。しかし、原田氏は、「ビデオゲームソフト(VS開発部門)」や、「伝統に挑戦する『Versus』の精神」といったより深い定義は、ゲーム業界における同スタジオの深いルーツに由来すると語った。原田氏の発表の中で挙がったその他の頭字語には、「Visionary Standard(先見の明ある基準)」や「Vanguard Spirit(先駆者の精神)」などがあった。
原田氏は、この新しいSNKスタジオは、ゲーム開発者として残された時間をどう過ごすべきか自問した末に結成されたものであり、信頼できる仲間と共にゲーム制作に専念し、時間を捧げたいと考えていたと語った。原田氏はさらに、VS StudioはすでにSNKから長期的な支援を受けており、チームがどのような挑戦にも取り組める環境にあると付け加えた。『ファタール・フューリー:シティ・オブ・ザ・ウルブズ』などの継続的なタイトルを含め、SNKがすでに格闘ゲームジャンルにおいて大きな存在であることを考えると、原田氏がSNKと手を組むことは業界にとって画期的な出来事である。原田氏は、VS Studioが現代のゲーム開発に伴う課題に挑みたいと考える新たなスタッフも募集していると述べた。「VS Studioは、こうした挑戦を続けられるスタジオでありたいと考えており、私たちの志を共有してくれる才能ある人材を求めています」と原田氏は語った。
SNKは、MISK財団の子会社であるサウジアラビアのElectronic Gaming Development Company(EGDC)が所有している。VS Studio SNKの設立は、サウジアラビアの公共投資基金(PIF)が格闘ゲーム大会「EVO」の運営権を取得してからわずか数ヶ月後のことだった。さらにPIFは、カプコンや任天堂といった様々なAAA級ゲーム開発会社の株式を保有しており、550億ドル規模の買収でエレクトロニック・アーツ(EA)の買収を目指している。
本稿執筆時点では、原田氏の新しいスタジオがどのようなゲームを開発しているかは不明である。原田氏は、やりたいことはいくつかあるものの、SNKの様々なIPに関してはあまり自由に話すことはできないと述べた。『マーベル・トコン:ファイティング・ソウルズ』、『インヴィンシブルVS』、『2XKO』など、様々な新作格闘ゲームが現代のシーンを席巻する中、VSスタジオがどのような作品を生み出すかは、今後の展開を見守る必要があるだろう。

