小島秀夫氏がゲーム業界に進む最大のきっかけを明かし、スーパーマリオブラザーズがなければコジマプロダクションは存在しなかった可能性を示唆した。同スタジオの創設者はメタルギアシリーズの生みの親として世界的な知名度を獲得し、ゲーム界を代表する人物の一人としての地位を確立している。小島は壮大で実存的な物語性で知られるようになり、『メタルギア』シリーズの後、自身のスタジオを設立して『デスストランディング』を制作した。今、小島秀夫の開発者としての影響源は、ゲーム界で最も愛される作品の一つにまで遡る。
1980年代にアーケードに登場した『マリオブラザーズ』以来、このプラットフォーマーシリーズは世界で最も認知されたポップカルチャーフランチャイズの一つとなった。ファミコン版『スーパーマリオブラザーズ』の発売で新たな高みに達し、任天堂を家庭用ゲーム機の強豪として確立した。マリオの遺産はまた、世界中のゲーム開発者にとってのインスピレーション源ともなっている。
小島秀夫はマリオに感化されゲーム制作を始めた
最近のワイアード誌のインタビューで、小島秀夫はゲーム開発者としての自身の最大の影響源について語った。小島は『スーパーマリオブラザーズ』をプレイした後の個人的なインスピレーションを共有し、このゲームが自身がゲーム開発の道に進むことを決めた大きな理由だったと示唆した。小島は、大学時代にこのゲームをプレイするために「学校をサボった」と主張するなど、ゲームとの最初の体験に関する面白い逸話をいくつか共有した。小島氏は『スーパーマリオブラザーズ』を、ストーリーテリングの能力において「いつの日か映画を超える可能性がある」と開発者に示した最初の例として称賛した。これはオリジナル版『スーパーマリオブラザーズ』の単純なストーリーにもかかわらずである。
インタビューで小島秀夫が言及した主要な影響源は『スーパーマリオブラザーズ』と任天堂だけにとどまらない。映画監督について問われると、スタンリー・キューブリック、アルフレッド・ヒッチコック、ジョン・カーペンターなど、自身のスタイルに影響を与えた数々の巨匠の名を挙げた。またインタビューで最も好きな映画として『2001年宇宙の旅』を挙げ、「完璧な映画」であり「科学と哲学が見事に融合した傑作」と評した。さらに「ゲーム化したい映画」として『プレデター:バッドランズ』と『ラストサムライスタンディング』を挙げ、「これらはゲーム的なプロットを持っている」と語った。
小島秀夫のレガシーは新作ごとに拡大を続ける
ゲーム業界における小島秀夫のキャリアは、数々の栄誉に彩られた輝かしいレガシーを築いてきた。2025年開催の「ゲームアワード」では『デスストランディング2:オン・ザ・ビーチ』が最多ノミネート作品に並び、7部門でファイナリストに選出された。『デス・ストランディング2』は受賞を逃したものの、最も権威ある「ゲーム・オブ・ザ・イヤー」部門の最終候補に選出され、最終的にはサンドフォール・インタラクティブの『クレール・オブスキュール:エクスペディション33』に敗れた。また、オリジナル版『デス・ストランディング』は2019年に「ベストゲームディレクション」賞を受賞している。
小島プロダクションの最新作は高い評価を得ているが、開発者の手腕はまだまだ続く。小島秀夫は2023年、Xbox Game Studiosがパブリッシュする新作ホラーゲーム『OD』を正式発表。人気コメディ&ホラー作家ジョーダン・ピールが共同脚本を担当する。小島氏はまた、待望のアクションスパイジャンルへの復帰をほのめかしており、『Physint』をソニーとコロンビア・ピクチャーズと共同開発中だ。小島秀夫は今後のプロジェクトで、ゲーム界で最も多作なクリエイターの一人としての地位をさらに確固たるものにするだろう。そしてファンは、ゲームの世界を変えた小さなプラットフォーマーに感謝できるのだ。

