『原神』の開発元HoYoverseが、新作オープンワールドゲーム『ヴァルサプラ』を発表した。発表と同時に公開されたゲームプレイデモ動画では、ヴァルサプラの世界観と基本ストーリーが紹介されている。
HoYoverseは近年著しい成功を収めており、2020年に『原神』、2023年に『崩壊・星穹鉄道』、翌年には『ゼンレスゾーンゼロ』といったヒット作をリリースしている。これらのライブサービスゲームは現在も継続中で人気を維持しているが、スタジオの開発ペースは衰えておらず、今度は新たなゲームのデビューを控えている。
HoYoverse、オープンワールドゲーム『ヴァルサプーラ』を発表
HoYoverseは『ヴァルサプーラ』を発表し、Nvidia RTX4090で収録した31分間のゲームプレイデモを公開した。デモはゲームの序盤を想定しており、プレイヤーキャラクター(通称ホロウワン)が「SEAL(シャドウ・エマージェンシー・アライアンス)」と呼ばれる謎の組織への入隊試験に臨む様子が描かれている。説明によれば、主人公の外見は「視聴者一人ひとりの好みに合わせて変化する」という。プロットの大半は謎に包まれているが、デモでは「マインドロット」という破壊的な現象や「コグノシー・ディスラプション」と呼ばれる事象といった概念が紹介されている。プレイヤーキャラクターは会話選択肢を通じて動機をほのめかし、組織の将校が「かつての自分を殺した」ためSEALへの加入を望んでいることを示唆している。
SEAL事務所を探索する導入部を経て、チュートリアル戦闘セクションが明らかになった。プレイヤーキャラクターは、自分を「殺した」SEALエージェントから奪った傘でモンスターと戦う。彼女は閉じた傘と開いた傘の両方を使った素早いコンボ攻撃を繰り出し、一時的に空中浮遊が可能となる。ある場面では、ペルソナ3のペルソナ召喚を彷彿とさせるパワーアップ技を発動するが、召喚器の代わりに自身の手を使用する。傘は自動回収式投擲武器としても機能し、移動手段としても活用される。例えば多層パズルを移動するシーンでその様子が確認できる。現時点では本作は『Control』に類似しており、明らかに不気味で不安を煽る雰囲気が特徴だ。
ステルス戦闘も可能で、敵の背後へ気付かれずに接近に成功すると自動暗殺技が発動する。発見された際には敵を気絶させる能力で一瞬の隙を作り、接近する手段も備えている。リアルタイム戦闘シーンでは他の2キャラクターも登場し、素早く交代してコンボを継続したり、独自の技で敵を倒す様子が示されている。映像終盤ではSEAL事務所外のオープンワールドが紹介され、車や徒歩で探索可能であることが確認できる。
残念ながら現時点では『ヴァルサプラ』のリリース日は未定だ。動画の最後でHoYoverseは、プログラミング、デザイン、アート、マーケティングなど、本作開発に関わる多数のポジションで人材を募集していることを明らかにした。チームメンバーをまだ探している状況から判断すると、HoYoverseの最新プロジェクトをプレイヤーが手にできるまでには、まだ時間がかかるかもしれない。

